dmachiの日記

読書メモなどです。

読書メモ

①『戦中派天才老人山田風太郎関川夏央、1998年。おそらく1995年に関川夏央山田風太郎宅を訪ねて話したもの。日本は脆い国で(当時において)史上最高の状態だがそれが十年二十年ともつわけがないと山田風太郎が言う。山田流の言い方で、著者がはじめにに書いているようにその機知、警句、慨嘆、妖説、すべてが耳朶にしみとおる批評であり物語である、というもの。とはいえまあゆるい座談。でもその機知。夏目漱石の書簡集を読みたくなった。

②『夢よりも深い覚醒へ』大澤真幸、2012年。震災がどんな出来事であったかを考察している。また、どのように社会が変化されうるのかを示している。この本はご隠居さんみたいなものかもと思った。どんな出来事だったのかを聞いたら教えてくれる的なもの。その論理がどれだけ説得的で現実的に応用できるのかとかがあるのだろうが、出来事を丹念に論理的に表現し説明しているのを読むことでなるほどと。