dmachiの日記

読書メモなどです。

2022-01-01から1年間の記事一覧

読書メモ

『身体の文学史』を何度目かにおもしろくつい読んでしまう。読む毎に考えることがあるという本になっている。明治大正と進み身体の型が失われたということが指摘され、その性格が説明される。そして戦後から現代。対応として型の喪失を意識化する他ないとい…

読書メモ

五木寛之『他力』2000年。時代と共に考え抜かれた文が百も。作家ならではというのかそんな視点や想像力。また戦前を知る人の話という意味でもおもしろく。旧都破れ新都未だ成らず、という言葉があったが、数百年の変化の直中だと書かれる。

読書メモ

『俺に似たひと』2015年文庫。味わい深い。エッセイ風で「俺」が父親の介護にまつわる様々な印象を語る。

読書メモ

『音楽の危機』岡田暁生、2020年,。面白くて先が読みたくなる本だった。著者の本は『西洋音楽史』と『音楽の聴き方』も読んだがいずれも面白かった記憶があり、ただし中身をぼんやりとしか覚えていない。普段聞いているポップスが近代クラシックに1つのルー…

読書メモ

『ヒトの壁』養老孟司。とにかく読みやすいし面白かった。 ・神様目線が生存に有効になるような社会を構築すべきではない。 というような社会論があり、 ・意味は先行的に理解されている言葉の典型であろう。~意味は外部(の体系、システム)を召喚する~意味…

読書メモ

『小さいおうち』中島京子。どうも微妙に向きに合わないところがあった。よく言葉にしにくいが。しかし戦前戦中の東京のある家での生活が読めて面白い。けれどなんだか文章中に微妙な作為を余計に読んでしまって興がそがれた感がありそれが素晴らしいとか思…

読書メモ

『いのちを産む』森崎和江1994年。 いのちとは、他者の核であり、自己との共通点です、と著者は書く。そして、近代的な観念である「自己」をどう越えて、「他者」とともに、「類」を生きようとするのか、いのちを育てようとする心の働きとしての社会的父性や…

読書メモ

『なぜ人に会うのはつらいのか』斎藤環、佐藤優2022年。「会うことは暴力だ」「一人では欲望を維持できない」というコピーに惹かれて読んだが、その辺りのことはいくつかある社会評論や分析の中の一つの話題といったもので、深くは掘り下げられていなかった…

読書メモ

国民国家がどんなものかが気になって、ヨーロッパでの成立過程を調べる力無く試しに何度目か『国家を考えてみよう』を読んだ。なんとなくだが国家がどんな風にあるのかが理解できた。それと同時に橋本治の洞察や理解や説明の仕方が只者ではないといつものこ…