dmachiの日記

読書メモなどです。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『amazon』感想

2018年成毛眞著、副題が、世界最先端の戦略がわかる、と。amazonという企業、組織がどういうものかを記してある。ローマ帝国のようだと何か所かで喩えている。会員数が世界で一億人以上、従業員数が50万人以上、その数は今後更に増える。その帝国的な拡張の…

『暴力はどこからきたか』感想

2007年山極寿一著。霊長類学の研究が語られる。詳細に霊長類の群れの仕組みや食をめぐる動きや性をめぐる仕組みや群れ内外の葛藤のことが語られる。それを元に人類のことが語られる。 大まかには、食と性と外敵の捕食者が群れ方の性質を決めて、群れの争いの…

『性的唯幻論序説』感想

1999年岸田秀著。あとがきに著者自身の頭の交通整理に性について書いたとあり、その通りに、文章が読者を想定して親切に明晰に説明してあるという風体ではない。雑多な話題をああでもなくこうでもなくと語っている感じ。性にまつわる幻想を時代をさかのぼっ…

『一神教VS多神教』感想

2002年岸田秀著。主に一神教の話が多く、否定的な話。差別されたことから一神教が始まり、血縁と切れたリーダーや地縁から切れたところや文字の機能によって、抽象的な神が生まれたという。差別から始まったので、その後も、その怨念で他の宗教を認めず排撃…

『江戸の思想史』感想

2011年田尻祐一郎著。タイトルの通り、江戸の思想をその時期の社会背景と共に紹介してくれる。あとがきに、思想家の思想と全体の思想史を共に面白く表したいとあったがその通りに面白かった。色々な人が色々考えていたのがわかる。仏教や儒教や道教や神道や…

『「あの世」と「この世」のあいだ』感想

2018年谷川ゆに著。平田篤胤の研究の著作のある著者の、日本各地の神のいる場所を旅した記録。近代の自然と離れた都市の中に暮らし、政治や経済を中心とした都市社会で暮らす者が、今も残る自然や神や死者と人が響き合う場所に向かう。何万年も人は自然と共…