dmachiの日記

読書メモなどです。

読書メモ

国民国家がどんなものかが気になって、ヨーロッパでの成立過程を調べる力無く試しに何度目か『国家を考えてみよう』を読んだ。なんとなくだが国家がどんな風にあるのかが理解できた。それと同時に橋本治の洞察や理解や説明の仕方が只者ではないといつものことながら感じた。メモ。
<国家には、国民を中心として考えるか、領土を中心として考えるかの2種類ある。
20世紀の2つの世界大戦はヨーロッパの国境を画定するための戦争だとして過言ではない。
日本の封建制度は保証をしてもらえるならば、自分のためになるし働くというもので、鎌倉幕府は組合みたいなもので、システム的な関係だが、一方で、主君に忠義を尽くすというのは儒教由来の封建道徳。
国民国家は歴史が浅く、国家は周囲を取り込み拡大しようとする性質を持つ。
国家主義は、国家になりたい主義か、国家をなんとかしよう主義のどちらか。
国家はだれのものか問題が国家にはまとわりつく。
民主主義に変わった頃は、国民の政治参加は権利だが、定着したら義務になる。政治を担当するのが国民しかいないから。>