dmachiの日記

読書メモなどです。

読書メモ

『教団X』2014年中村文則。面白かった。宗教や科学や社会についての講釈があるのがためになった。専門的に見てその講釈が妥当かは知らないが普通に小説を楽しみながら読めた。基本の路線は、人の意識や宗教や神、またそれらを洞察する人間について。話が面白くしかし何だか味気が濃いわけでもなく。小説中の神の観念が一義に流れているのかなとも思うがこちらの思慮の浅さかもしれない。ただ教団Xの代表の人物造形は小説ならでは(と思うが)で興味深いものだった。