dmachiの日記

読書メモなどです。

映画の感想メモ

 『そして父になる』是枝監督。面白く、ピアノの音楽がよかった。いいなと思ったらクラシック。『万引き家族』や『歩いても歩いても』や『海よりもまだ深く』を先に見ていて、同じ家族もののそれらよりも生々しい言葉の綾とその場の空気の揺れを描くことには力が注がれていなかった。

 『キャビン』。ラストシーンの描き方は他にアイデアがないものかと思った。あの存在の、あれ以外の描き方があるならばどんなものかと。ホラー映画が苦手な自分も楽しめた。

 『羅生門』面白い。

 『キングスマン』。昔読んだたしか「えの素」という漫画を思い出した。当時の「えの素」前後の同じ作者の漫画には、ぱしぱしっといろんなものが作者の思い通りに切れたり穴が開いたりする場面があったような記憶がある。マンガだし、非現実的な観念の世界が描かれていたわけだけど、この映画では、スパイの殺人能力、テクノロジー、という舞台で、映像技術を駆使して楽しく、アクションが作られる。その領域での洗練。

 『太陽を盗んだ男』。主役級二人の男の闘いが見物で、原爆を作るシーンも見ごたえがある。なんか荒い。

 『ネットワーク』面白い。

 『寝ても覚めても』面白い、もの悲しい。単純に、フィクションとしての話の筋立てや映像の力だけを目指したものじゃない。同時代の空気が表されようとされている。そして、その空気の中での人の振舞い方や感受性の変化も示そうとしている。ように感じられた。映画の焦点があいまい、に(僕が)感じられるのは、おそらく生身の人間が映されようとされていて、強固なあるいは組織的な契約的な個人個人の社会的役割や関係性というものにこの映画が無関心だからか。どうなのか。こういう映画を僕が見慣れていないからか。考えさせられる。なにかもの悲しかった。