dmachiの日記

読書メモなどです。

2019-01-01から1年間の記事一覧

『いきなりはじめる仏教入門』感想

内田樹、釈徹宗著のネット上でかわされた文章をまとめたもの。だけどちょこちょこ入る釈氏の宗教や仏教の初歩的な解説がありわかりやすい。「宗教とは、聖なる領域をもち、人間の行為や思考に意味を与え、行動様式を形成する体系」と理解されると釈氏の言葉…

『夢酔独言』感想

勝子吉の語る自伝。不良具合が面白い。侍だが、幕府にお勤めをする職にはありつかず、商売をやったり、もめ事をまとめたり。1840年頃のものと思うが、江戸の後期、維新の前、この本を読むと改めて、士農工商の身分制度の堅牢さを知る。農民の前で芝居を打っ…

感想『教養としての世界史の読み方』

2017年本村凌二著。著者は古代ローマ史が専門の歴史家。歴史を知っている人の深みを感じた。歴史の見方に厚みがある。錯綜する視点が著者の論点によって巻き上げられている。だからこの本から学べることは多いけど簡単に学べなあとも思った。色々初めて知る…

『日本人はなぜ無宗教なのか』感想

1996年、阿満利麿著。著者は、キリスト教や仏教など特定の人物が特定の教義をとなえそれを信じる人がいる宗教を創唱宗教、自然発生的にひとりでに続いてきたものを自然宗教とわけている。 日本では自然宗教がありながら、日本人はそれを自覚していない、それ…

『貧乏は正しい!ぼくらの未来計画』感想

橋本治著、文庫で読んだが、1999年のもので、単行本が1996年、雑誌連載が91年から95年。第一章が「資本主義はもう終わっているかもしれない」で、その結末に、バブル崩壊後には「不景気からの脱出」はもうないと書いてある。不景気も好景気もないと。実際そ…